Q4OS 3.8 "Centaurus" Trinity Edition (その2:設定&評価編)〜軽快 Debian 10 "Buster" stable base !

前回に引き続きQ4OS 3.8 "Centaurus" Trinity editionに関して・・今回は、設定・評価編です。初期設定、日本語化残処理、基本設定、評価に関して投稿していきます。


1.初期設定

前回のインストール編で、ポストインスタレーションプロセスが完了した直後のスクリーンショットは以下のような感じ。。
いわゆる日本語フォントが無い故の豆腐状文字化け。。
まずはこれを収拾しないと先に進めません。

1)文字化けの収拾→日本語フォントのインストール

ここでは、fonts-noto-cjkをインストールします。
ターミナルから、念の為repository updateを実施(sudo apt update)し、sudo apt install fonts-noto-cjkで。。
以上処理終了後、logout/loginで文字化けは解消します。
また、アプリケーションのデフォルトフォントも自動的にnoto sans cjk jp系にセットされます(すべてではありませんが。。)。

今回はQ4OS 3.8のアップデートがなかったため、upgradeは行いませんでしたが、repository updateの後にアップグレードも通常は行います(sudo apt update;sudo apt upgradeあるいはsynapticを使って)

2)Proprietary codecsのインストール

Welcome menuの"Install Proprietary Codecs"ボタンを押下してMultimedia Codecsのインストールを行います。
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3)Repositoryの変更

今後のために、Debian repositoryは国外サーバーとなっているため、これを国内サーバーに変更します。
具体的には、ftp.debian.org→ftp.jp.debian.org に全て書き換えます。

これはSynapticから。。
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これでインストール・アップデート等にかかる時間を短縮できます。

4)NumLockをOffに

Q4OS 3.8 Trinity editionではデフォルトがNumlock Onの状態となっています。
これをNumLock Offの状態へ変更します。

コントロールパネル→周辺機器→キーボードから・・
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5)コントロールパネル制限機能をアンロックする

実はコントロールパネルの設定機能は、一部使用制限がかかっています。一般的には使用しなくても済むとは言われていますが、細かい設定(例えばショートカットキーの変更等)を行う場合に必要となります。

制限機能を使えるようにするためにはターミナルから sudo kcmodules --unlock を投入します。
これでコントロールパネルの機能が全て使えるようになります。

初期設定は以上で終了です。

2.日本語化残処理

日本語化の中で唯一残件となるのは、日本語input methodのインストールと設定です。
今回は、fcitx-mozcをインストールし使用します。

1)fcitx-mozcのインストール

⇒ターミナルから、sudo apt install fcitx-mozc を投入
インストールが完了したら、logout/loginを実行します。

2)fcitx-mozcの設定

logout/loginすればfcitx-mozcのIM-indicatorがパネルに表示されます。ただしこのままでは、半角/全角キー押下でfcitx-mozcによる日本語入力はできません。

このためfcitx-mozcの設定を以下の手順で行います。

パネルのIM-indicator(キーボードアイコン)をマウス右ボタンクリック→設定を選択
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入力メソッドの並びを上記のように変えます。この際、”キーボード 英語(US)"は削除します(日本語キーボード使用の場合)。

以上で、IMを再起動するか、logout/loginでfcitx-mozcが使用可能となります。

日本語化残処理は、これで終了です。ただし、kwrite等のほとんどのpre-installアプリでは、fcitx-mozcを使った日本語入力はできません。fcitx-mozcでの日本語入力はlibreoffice、Firefox等の追加インストールアプリで可能となります。kwrite等で日本語入力を行いたい場合はibusや、fcitxではなくuimを使えば可能・・。筆者は面倒なので、テキストeditorはfcitx-mozcで日本語入力可能なmousepadを追加導入して使用しています。

3.基本設定

1)仮想デスクトップの枚数を増やす

デスクトップ上でマウス右ボタンクリック→表示されるメニュー中の”デスクトップを設定”を選択・実行→左側カテゴリーの”デスクトップの数”を選択

デフォルトでは1枚になっているため、筆者は上記のように仮想デスクトップの枚数を4枚にし、かつ  "・・マウスホイールでデスクトップを切り替える”にチェックを入れています。これでマウスホイールにより4枚の仮想デスクトップ間を巡回できます。

2)パネルにアプリケーションやアプレットを追加

パネル上で、マウス右ボタンクリックし、”パネルのロック解除”を選択し、パネル編集モードにします。パネル編集が終了したら、同様な手順で”パネルをロック”を選択しパネル編集モードを終了させます。

パネル編集モードで例えばアプリケーションをパネルに追加する場合の例は以下を参照。
(パネル上でマウス右ボタンクリックを行うと一番左側のメニューが表示されます)
上記例ではターミナルアプリケーションをパネルに追加しています。

パネル編集モードで例えばアプレットを追加する場合は,
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上記例ではゴミ箱アプレット及びページャーアプレットをパネルに追加しています。

3)その他

デフォルトのスクリーンショットが非常に使いづらいため(printキーを押すと、ファイルじゃなくクリップボードにスクリーンショットが貼り付けられるため、かなりいまいち・・)Ksnapshotをショートカット登録(Alt+Printキー)して使用してたりします。



他、本投稿、及び前回投稿に含まれるスクリーンショットのアイコンテーマはデフォルトから変更していますので注意ください。

4.評価

軽快性:A+、インストールの平易性:C、初期設定・基本設定の平易性:B-、日本語化残処理の平易性:B-、機能性:A、安定性:A

出来上がった環境は素晴らしいです・・軽快性も凄く◎・・。login直後の消費メモリも以下の通りで極めて優秀・・。

・・・・が、インストール→初期設定→日本語化残処理→基本設定は、かなり難易度が高いため、Linux初心者には全く向きません。日本語フォントがインストーラーに含まれ、かつロケールに応じてインストール対象になってさえいれば、インストールや初期設定時にすったもんだする事は無いんですけど。アジア圏の言語サポートはあまり考慮されていない感じがしています。

出来は極めて良いため、非常にもったいないといった評価になります。中上級者向けではないかと。。



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