Linuxの日本語入力環境 ibus-mozc v.s. fcitx-mozc:基本中の基本・・ibus-mozcとfcitx-mozcの徹底的な違いって何?


さて、今回は筆者的に非常に短い内容となりますが、基本中の基本ibus-mozcとfcitx-mozcの徹底的な違いについて投稿していこうと思います。どちらかといえばLinux初心者向け内容ですので、linux expertの方は読み飛ばしてください。

Linuxの日本語入力環境として、よく使用されるibus-mozcとfcitx-mozc。。大抵の人が、fcitx-mozcの方が使い勝手が良いと言います。ところが、どう使い勝手が良いのかあたりを解説した投稿がほとんど無いため、今回取り上げてみることにしました。

さて題材として使うのは、何故かibus-mozcがデフォルトの日本語入力環境となったXubuntu 22.10。日本語入力環境として比較するのは、このibus-mozcとfcitxの最新版fcitx5を使用したfcitx5-mozcとなります。

さて、Xubuntu 22.10を日本語指定でインストールするとアプリケーションの日本語化、及び日本語入力環境ibus-mozcのインストール&設定、repositoryの最適化も完了します。外観や時刻の調整(Windowsとのデュアルブート構成時のみ必要)をささっと行えばready to useとなるすぐれものLinuxです。まもなく、最新Xfce 4.18を搭載したXubuntu 23.04がリリースされますので詳細はその時の投稿で解説します。

さて、今回はデスクトップ上でlibreoffice writer、terminal、firefoxを起動し、まずは、libreoffice writerのwindowをクリック・・アクティブ状態にした後、日本語キーボードの半角/全角キー押下・・Writer上でキーボードを使い"koreha"と打鍵します(ローマ字変換を使用しています)。するとWriter上では"これは"と日本語入力されます。

次に、順番に、terminal、firefoxのWindowをクリックしてアクティブにした後・・”koreha"と打鍵してみます(firefoxではアドレス入力場所に"koreha"と打っています)。すると同様に、各入力場所には"これは"と日本語入力されます。

結果的にどういう事かと言えば、ibus-mozcを使用した場合、半角/全角キー押下による日本語入力状態が全てのアプリケーションWindowに適用されてしまい、各アプリケーションwindow単位で日本語入力のon/offができないという事になります。

さて、次にfcitx5-mozcに切り替えて同じ事を行ってみます。fcitx5-mozcのインストールは、"sudo apt install fcitx5-mozc"をターミナルを起動して投入・・ 

ibus-mozcからfcitx5-mozcへの切り替えは、ターミナルに、"im-config -n fcitx5"を投入。

以上処理終了後、logout/loginでfcitx5-mozcに日本語入力環境が切り替わります。

同様にデスクトップ上でlibreoffice writer、terminal、firefoxを起動し、まずは、libreoffice writerのwindowをクリック・・アクティブ状態にした後、日本語キーボードの半角/全角キー押下・・Writer上でキーボードを使い"koreha"と打鍵します(ローマ字変換を使用しています)。するとWriter上では"これは"と日本語入力されます。

次に、順番に、terminal、firefoxのWindowをクリックしてアクティブにした後・・”koreha"と打鍵してみます(firefoxではアドレス入力場所に"koreha"と打っています)。すると、各入力場所には、日本語では無い"koreha"と入力されます。

最後に、firefoxのWindowをクリックしてアクティブにした後、半角/全角キーを押下・・”koreha"と打鍵してみます(firefoxではアドレス入力場所に"koreha"と打っています)。すると、入力場所には、"これは"と日本語入力されます。

結果的にどういう事かと言えば、fcitx5-mozcを使用した場合、アプリケーションwindow単位で日本語入力のon/offが可能であるという事を意味します。

アプリケーション単位での日本語入力のon/offはLinuxを使いこなすにあたって極めて有用です。例えば、日本語入力が多いアプリケーションとアルファニューメリックの入力が多いアプリケーションを同時に使っている場合、ibus-mozcを日本語入力環境として使用すると、アプリケーションを切り替えるたびに半角/全角キー押下による日本語入力on/offを行わねばなりません。fcitx5-mozcの場合は、この必要が無いという事になり効率性が増します。

まだLinuxにおいてはターミナルを使ったアルファニューメリックの入力が多発するため、linux expertほどfcitx系の日本語入力環境を好むという結果となります。

と・・言うことでショートな投稿でしたが、今回はここまで。。

コメント