U.S産 Archベース最新KDE Plasma5デスクトップ環境を有する高機能 Bluestar Linux最新版の登場です。pe-installアプリも膨大、デスクトップもかなりかっこよく仕上がりますが、割に神経を使って設定していく必要があり、設定する方としては、かなり根性が試されるDistributionとなっています(笑。
初期消費メモリはlogin直後で480MB〜500MB程度。ただし、KDE環境のため、軽快な動作・・とはなりません(でも・・普通って事です)。そして・・やはり初期消費メモリは、Gnome3.3環境より、ずいぶん少ない状況となっています。
ドックは、Latte Dockをデスクトップ下部に配置するタイプ。Latteも結構細かい設定が可能です。筆者は普通plankを常時使いにしていますが、これはこれでありでしょう。。。
KDE Plasma5デスクトップ環境をきっちし設定していく必要があるため・・これらを中心に今回は、順を追って投稿していきます。
1.概要
1)ベース:Arch
2)リリースモデル:ローリング
3)KDE Plasmaバージョン:5.15.4(2019.4.2にリリースされた最新版を搭載)
4)カーネル:5.0.8-arch1-1-ARCH
meltdown/spectre HW脆弱性対応度は・・
概要だけをスクリーンショットに撮りましたが、まず問題の無いレベルです。
2.インストール
インストール時に文字化けを引き起こすタイプですので。。今回はまず、ipa-fontをインストールした後、インストールプロセスをキックします。
repositoryをupdateし。。 |
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ipa-fontをインストール |
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Bluestar Linux Installerをキックし、 Bluestar Installationで”Desktop"を選択 |
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Languageで”日本語”を選択 (ipaフォントにより”日本語”が文字化けせず表示されます) |
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本体及びブートローダーインストール先は環境 に依存するため参考になりません |
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デスクトップの外観を指定 あとで変更可能なのでここは適当に |
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(注意)
インストール時の各プロセスはかなり遅めです。
したがって、次のインストール設定画面が出てきてもしばらく待たないと入力や指定ができない事があります。また、インストール完了直前にアップデート・アップグレードプロセスが走りますが、repositoryが海外のため、完了に至るまで、異様に時間がかかります。
3.初期設定・日本語化残処理
1)repositoryの最適化
インストール時の時間のかかりようから見ると、Arch repositoryの最適化は必須です(Bluestarのrepositoryもありますが、Arch repositoryの最適化だけで、ソフトウエアインストール・アップデート・アップグレードのスピードは劇的に改善します)。
ただしreflectorコマンドがpre-installされていないため、まずこれをインストールします → sudo pacman -S reflector
上記コマンドでreflectorがインストールできない場合は sudo pacman -Syyを実行した後、再度上記コマンドを実行します。 |
→sudo reflector --country Japan --age 24 --protocol https --sort rate --save /etc/pacman.d/mirrorlist
これで、Arch repositoryの最適化は終了します。
続けて、repositoryの更新及び、システムアップデート・アップグレードを行います。
→ sudo pacman -Syyu
2)日本語フォントのインストール
日本語フォントをOctopiを使用してインストールしてしまいます。フォントの種類はお好みですが、筆者はnoto-fonts-cjkをインストールします。
3)デスクトップの日本語化
デスクトップの日本語化を行います。アプリケーションメニューから・・"Settings"→"System Settings"を選択・実行し、System Settings画面を表示させます。
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次に上記”System Settings"の左側カテゴリから"Regional Settings"を選択し、デスクトップベースラインの日本語化を以下のように設定・完了させます。
①"Regional Settings"のLanguage
Add Languagesボタンを押して、"日本語”を追加します。
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"Apply"ボタンを押下 |
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②"Regional Settings"のFormats
”Region”の箇所で”日本”をセットします。
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以上で、一旦logout/loginを行い、System settings(KDEシステム設定)の日本語化を完了させ、再度、System settings(KDEシステム設定)を起動します。
③外観のFonts
次に”KDEシステム設定”の外観→Fontsと進みフォント設定を完了します。
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Fixed Widthのフォントをnoto sans mono cjk jpに変更します |
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適用ボタンを押下し、適用します。 |
4)キーボードの設定変更
キーボードは、日本語レイアウトに設定されていないため、文字の正確な入力ができません。
このため、KDEシステム設定→入力デバイス→キーボード→”レイアウト”タグに移り”レイアウトを設定”にチェックを入れ、"Add"ボタンを押下して、新しいレイアウト(日本語レイアウト)を追加します。
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日本語レイアウトを最上位に移動して”適用”ボタンを押下 |
4)日本語入力環境の構築
Bluestar Linuxは、input methodとして、iBusがインストール&自動起動設定されますが、Mozc等がインストールされていないため、このままでは日本語入力が行えません。
今回はこれを、fcitx-mozcに切り替えて日本語入力環境を作ります。
まずターミナルから、fcitx-mozc一式をコマンドを使用してインストールします。
sudo pacman -S fcitx-mozc fcitx-gtk2, fcitx-gtk3 fcitx-qt4 fcitx-qt5 fcitx-configtools
Archのxfce4デスクトップ環境と異なるのは、fcitx-qt5と、fcitx-configtoolを追加でインストールする箇所です。次に自分のホームフォルダー直下に.xprofileがありますので、これを以下のように書き換えます。
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logout/loginでfcitx-mozcを使用した日本語入力がOKとなります。
Bluestarは、Openofficeをpre-installしますが、筆者は、これをun-installし、libreoffice -freshと、日本語化ファイルセット libreoffice-fresh-jaをOctopiによりインストールし、これを使用するように変更しています。
でもって、上記fcitx-mozcのインストール&設定完了後は、libreofficeでの日本語入力もこの通り問題なく。。
4.他追加設定
追加設定としては、デスクトップにデフォルトで表示される天気予報の表示都市を変更する必要があります(表示されている天気予報ウイジェットの上でマウスボタン右クリックで表示されるメニューの中にConfig項目が存在するため、これを選択します)。
次にOpenwathermapのホームページを参照し、自分の住んでいる都市の天気予報を表示させ、天気予報ウイジェットの設定画面上で、表示中のURLアドレスをカット&ペーストし、都市名を入力・・これらの設定後、デフォルト設定されている都市を消すだけ。
ただし、天気予報設定画面で地域追加する際に、パラメータとして”OWM”を選択する事。
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5.評価
軽快性:B+、機能性:A+、インストール・初期設定・日本語化・基本設定の平易性:C、安定性:A
設定ステップは、KDE Plasmaの基本的な設定の流れを踏襲するため、KDE Plasma5環境を今後のために押さえるには良い題材ではないかと思います。
ただし、設定は割に煩雑であり、今回、できるだけシンプルにまとめてみましたが、初心者向け・・とは行かない内容となります。
またpre-installされるメーラーは日本語化できないタイプであるため、Thunderbird+Thunderbird日本語化ファイルセットを追加インストールして使用しています。
さらに、Firefoxについては日本語化ファイルセットをインストールしても日本語化できません。Firefoxのconfigが追加で必要となります。ちょい面倒なため、筆者は、Google Chromeを追加インストールして使用しています(Chromiumはpre-installされていますが、筆者はこれを使いません)。
中級者以上向けでArch+KDE Plasma5の基本設定を掴みたい方にはオススメの一本となります。機能性については十分です(Too muchかもしれませんが( ^^ ;)
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