Antergos 19.3 Xfce edition~軽快スペイン産Archベース・Xfce edition最新版の実力を検証する!


Antergos

Antergos ・・スペイン産Archベース。

当方が良い評価をするDistributionは、他のDistributionと比較して突出した特徴を持っているケースか、あるいは自分にとって収まりが良いDistributionか・・この2つの内のどちらかに別れます。

2つ目は、なんだ・・これって思われる人も多いのではないかと思いますが、実は、非常にオーソソックスなDistibutionで、安定しており、使っていて安心感があるもの・・というものです。

代表的なものとして、Linux Mintや、SolydX、Manajro等がこれにあたり、突出した特徴を持つものとしては、Voyager等がこれにあたります。

さて、Antergosがどちらのカテゴリーに入るのかといえば、後者であり、Archベースとして見た場合、セットアップ後の日本語化デスクトップはオーソドックスかつ安定感があり、安心して使用できると共に高い軽快性を持っています。

また、インストールプロセスに関しては、間違いなく手が入っており、グラフィカルでわかりやすい構成となっています。Archの面倒なインストールプロセスを平易化している所はmanjaroやArcoと共通している部分です。

Archベース&Xfce4デスクトップ環境として見た場合、login直後のメモリー消費量は、400MB台というのも◎。

今回は、Antergosの最新版、デスクトップとしてはXfce4を搭載したAntergos 19.3を取り上げます。

1.概要

1)デスクトップ環境:Xfce4

2)リリースタイプ:ローリングモデル

3)カーネル:5.0.5(現時点)

 meltdown/spectre HW脆弱性緩和策適用度は。。
 問題の無いレベルとなっています。

 2.インストール

インストールの流れは以下の通りです。
F2キーを押してLanguageを"日本語”に変更
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ブートします。
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”インストールする”を選択
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Languageとして日本語を選択
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デフォルトのデスクトップ環境はGnome。これをXfce4に変更
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使用するXfce4環境の機能を選択。デフォルトではChromiumのみですが筆者は以下スクリーンショットのように変更(筆者はChromiumを使用しないため、これはインストール対象から外しています)
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この箇所、筆者は指定なしのまま
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この箇所もこのまま
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 3.初期設定と日本語化残処理

1)文字化けの収拾

インストール→再起動後のデスクトップは文字化けで”ずたずた”です。このため、pacmanコマンドを使用して、以下のように、とりあえず、ipafontを導入します。
これで文字化けは収拾(一部文字化けが残りますが、logout/loginで文字化けは収拾します)。

以上でpre-installされたアプリケーションメニュー等の日本語化も完了します。

2)Arch repositoryの最適化

インストールプロセスの中では、Antergos repositoryの変更が行えますが、Arch respositoryの変更は行なえません。

したがってArch repositoryの最適化(変更処理)を行って、update/installにかかる時間を最小化します。これは例えば以下コマンドをターミナルから投入します。

上記は日本国内サーバー+httpsでしかも最も早いrepositoryがセットされる結果となります。継続して、システムアップデート・アップグレードを "sudo pacman -Syyu"により実行します。
アップデート・アップグレード、アプリケーションインストールについては、Arch repositoryを使用する事が多いため、上記処理により、かなり高速化されます。


 3)日本語input methodのインストール&設定

今回もfcitx-mozcを使用します。
インストール対象、設定方法は、manjaroやArcoと同じです。

まず、fcitx-mozc,fcitx-gtk2,fcitx-gtk3,fcitx-qt4のインストール・・
 次に.xprofileを以下の内容で、ホームディレクトリ直下に作成・・
 logout/loginでfcitx-mozcによる日本語入力が可能となります。
以上で初期設定、日本語化は完了します。
これら設定が完了直後のデスクトップはこんな感じ(パネル上の仮想デスクトップの表示は変えています)。。
 あとはXfce4の基本設定となりますが、概ねこれで使える環境です。

4.代表的なXfce4基本設定

 1)コンポジットマネージャー(Xfwm)の設定

ドックウインドウに影を落とすをOffに→ドック(Plank等)の正常表示

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2)マウスホイールでワークスペースの切り替え

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3)パネル上の時計の調整

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 3)日本語フォントの変更

ここではnoto-fonts-cjkをpamacからインストールして設定マネージャーの”外観”から使用フォントを変えています。
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 他、あとで追加インストールしたfirefox、thunderbirdでも使用フォントを変更。。

4)Firefrox、Thunderbirdのインストール

それぞれpamacからインストール。ただし、下記日本語化ファイルセットも一緒にインストールする事

Firefox→firefox-i18n-ja

Thunderbird→thunderbird-i18n-ja

5)Office onlineのインストール(必要な場合のみ)

pamacのAURを使用可能として、以下をインストール・・

他、筆者は、plankのインストール、壁紙テーマ変更、パネルの位置移動、peppermint 9 ice ssb managerのインストール→google calendarの設定、login画面のパネル上の日時表示の変更、Conky設定等を追加で行っています。

5.評価

軽快性:A+、インストール・初期設定・日本語化残処理の平易性:B、機能性:A、安定性:A

となります。初期設定の際、日本語フォントを入れてやらないと、文字化けする箇所が減点材料となっていますが、他は申し分無い出来です。

ただし、Archはどうしても初心者向けとは行きませんので、やはり中級者以上の方におすすめのLinux distributionではないかと。長く使いたくなるデスクトップの仕上がりとなっている所が◎!。












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