筆者の勝手なLinux ranking !〜2018年版 Ubuntu/debian base ranking !


Happy New Year!・・・

という事で、本ブログでは初めてですが、以前のブログでは毎年末行っていた、筆者の勝手なLinux(Ubuntu/debian base)ランキングを2018年版という事で投稿しちゃいます。

筆者の勝手な・・という言葉通り、このランキングは、筆者の主観によるもので、客観的な視点での評価ではありませんのであしからず。ランキングの理由は書きますが、責任はもたん・・みたいな(笑。早速ランキング・・・の前にまず、ここ1年の出来事を振り返ってみる事にします。

1.2018年を振り返る

2018年の大きな出来事は大きく分けて2つあります。一つは、CPUハードウエア脆弱性meltdown/spectre及びこれらの亜種の登場と対応、もう一つは、2年ぶりUbuntu 長期サポート版(LTS)/Ubuntu 18.04 LTSリリースです。

1)meltdown/spectre等 HW脆弱性の影響

meltdown/spectreはすでにご存知の方も多いのですが、いわゆるCPUの投機的実行に付随したサイドチャネル攻撃・・結果HWから重要情報を搾取する事・・が主な攻撃スタイルとなります。CPUの命令セットに関わる脆弱性であり、完全な対応策は望めない事もあって2018年初は、IT業界、ユーザーを含めて大騒ぎとなりました。

本脆弱性は、Ubuntu 18.04 LTSのカーネルselectionにも影響を与える事となり、結果、脆弱性緩和策がある程度施された4.15.xカーネルを採用するに至っています。

また、リリースされてから10年程度経過したcore2-インテルCPUに関しては、脆弱性緩和策が施されたインテルマイクロコードの提供が行われない事から、 このあたりのPCを使っている場合は、PCリプレース等を考えたほうが良いと考えられます。

ここ1年でBiosあるいはCPUマイクロコード、OSパッチ、アプリケーション対応が順次行われ、主要linux distributionでは現在、最大限の緩和策適用が行われています。
manjaro 18-spectre/meltdown緩和策適用度
MX 18-spectre/meltdown緩和策適用度
Linux Mint 19.1-spectre/meltdown緩和策適用度
2)Ubuntu 18.04 LTS・・Ubuntu 長期サポート版リリース

2017年は、Debian stretchがstableに移行し、Debian baseの当たり年でしたが、2018年は、Ubuntu 18.04 LTSがリリースされたため、Ubuntu 18.04 LTSベースのLinux Distributionのあたり年となりました。

Enso OS、feren、elementary、Pinguy OS、Bodhi、peppermint、Linux Mint、Linux Lite、KDE neon、Voyager・・等、有名所はほぼ18.04ベースとなってリリースされてきましたが、何故かZorin OSに関しては、昨年中のUbuntu 18.04ベースのリリースは見送られました。当初は、8月、次にlate autumn、そしてlate 2018となり、現在のリリース予定はearly 2019となっています。3回もずれるっていうのは・・( ^^ ;。

次にmanjaroに関しては、バージョン18が2018年秋にリリースされ、現行、manjaro 18.0.1がリリースされてきています。カーネルバージョンは、4.9.xから4.19.xにあがり、最新の環境を提供している状態・・ですが、追加インストールしたアプリの安定性の観点ではもう少し待った方が良いかな・・というのが正直な所でした。さて18.0.1はどうなったのか・・これはまた、今後投稿していく事にします。

2.2018年のUbuntu/Debian base ranking

rankingするにあたって、安定性、機能性、完成度、インストール&設定の平易性、軽快性・・これら5点のバランスが取れているものを上位5本上げて行きます。ランキング対象は、ubuntuベース、debianベースで、debian、ubuntu、Ubuntuフレーバー、manjaroはランキング対象外です。

と・・言うことで、早速ランキングを開始します。

5位:sparkylinux 5.5
昨年、年末に5.6.1がリリースされていますが、今回は5.5を取り上げます。5.6.1に関しましては、また追って本ブログで取り上げます・・カーネルが4.20になってますので、大丈夫かみたいな心配がありますけど。。

sparkylinux 5.5・・lxqtをデスクトップ環境とした至って標準的なDebian testing base。

かなり軽快な部類に入り、安定感も○。 日本語化ステップはインストール完了→再起動後に表示される初期設定メニューで完了するため平易性はまずまず。

ただし、editionによっては、あれっ・・みたいな事が発生する事があるためちょい注意が必要なDistributionです。

地味なイメージがありますが、lxqtを今使うんなら、これでしょっ・・という筆者おすすめの一本。

日本語化が完全自動化されていないため、今回は5位としました。ただし、メニューの指示に従って進めていけば日本語化も完了しますので、平易性は悪くありません。

4位:Voyager 18.04.1.1
 

Voyager 18.04.1.1 ・・軽快性は、sparkylinux 5.5に劣るもののxubuntuの超カスタマイズ版・・という事 で・・・すべての機能性は使い切れない程豊富なフランス産Ubuntu 18.04.1ベース。独自conky manager等を装備。

ただし、日本語化の箇所はlanguage supportに入って完了させるタイプのため、今回は4位。

似たようなキャラを持つDistributionとして、MX 18がありますが、これは設定の難易度が割に高めなので、今回はランキング外です。ただ設定完了後の環境を見ると、1位あるいは2位になるような素晴らしい出来!


3位 : Peppermint 9 respin
やはりクラウド型コンピューティングスタイルなら、これでしょっという筆者一押しの一本。基本はlxde、最近xfce4色が強くなってきています。ubuntu 18.04.1ベース。

インストールメディアをブートし、日本語フォントを導入してインストールを進めるっていうちょい注意が必要なインストールプロセスですが、メニュー等の日本語化やfcitx-mozcの設定まで完了するタイプでインストール・日本語化の平易性は○。

設定は独自パネルを準備しており、 日本語化されませんが、設定自体は、xfce4やlxdeを知っている場合は難しくありません。

ただ、初期状態で設定されている、MS office onlineは、メニュー等が日本語化されないため、onedrive設定で、languageを日本語指定するか、webブラウザをchromeに変えてice ssb manager定義をやり直せば、日本語MS office onlineとして使用可能です。筆者は後者を選択。

ice ssb managerを極めると非常に有益なデスクトップが完成します。

2位:Zorin OS 12.4 Lite
さすがにここからは、インストール・日本語化に関する追加作業が全くいらなくなるタイプとなります。今回Ubuntu 16.04 LTS系からのランクインはこの1本だけ。パネルにはDBXを埋め込むというChalet OSに似たアプローチをとっています。

Ubuntu 16.04.5はUbuntu 16.04 LTSの最後のポイントリリースでカーネルはUbuntu 18.04.1と同じものを搭載・・・・このUbuntu 16.04.5をベースとするZorin OS 12.4 Lite・・デスクトップ環境はXfce4環境で軽快挙動!。

日本語指定でインストールすれば、メニュー等の日本語化、fcitx-mozcの設定が全て完了し、ready to useとなります。今回は使い勝手、軽快性等も含めた総合評価で堂々の2位にランクイン!。

1位:Linux Mint 19.1 Xfce-edition
Linux Mint 19.0・・・当初のUbuntu 18.04 LTSベースは、致命的な問題があり、インストールイメージを再リリースするという異常事態。

再リリース後のLinux Mint 19.0 Xfce editionを使用するも・・ブートが遅い・・という問題が収拾せず、筆者は諦めてxubuntu 18.04.1に切り替えるという事態に至った曰く付きDistribution。

さて19.1にレビジョンが上がり、1週間程度試しているわけですが、今の所、全く問題がなく、ブートが遅いっていう状況も発生していません。

インストール・日本語化の平易性の高さ、軽快性に加え、管理機能の充実さは、無論、他の追従を許しません。全体評価としては、昨年と変わらず1位ですが・・今後、何か問題が起こったらランキング外となる予定〜。

ちなみに昨年取り扱ったDistributionの中で軽快性のみに絞ってランキングすると・・

3位:sparkylinux 5.5(ブート直後メモリ使用量:400MB後半)

2位:Peppermint 9 respin(ブート直後メモリ使用量:400MB半ば)

1位:antiX 17.2(ブート直後メモリ使用量:200MB後半)
上記はブート直後のメモリー使用量の少なさに比例しています。No1は圧倒的にantixですが、設定の難易度の高さが足を引っ張るという・・( ^^ ;。

さて、2019年は・・、Debian Busterがstableに移行する年となりますので、debain baseのあたり年になる予定です。本ブログにおいても積極的に取り上げて行きますので乞うご期待 !

今年もよろしくお願いいたします。

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