考えてみれば、今まで、debian本体に関しては投稿してなかった事実に気づき・・( ^^ ;。
しかも有線じゃなくてwifi経由でインストール・・となると、事前準備がいります。
今回は、Debian stableの最新版、Debian 9.6(Stretch) Xfce editionについて・・細かいインストール手順は省きますが、有線NWではなく、最初っからwifiを使ってインストール&セッティングを行う大まかな流れに関して投稿していきます。
1.概要
1)デスクトップ環境:Xfce 4.12
2)Window manager:xfwm
3)カーネルバージョン:4.9.0-8(現時点)
meltdown/spectre HW脆弱性緩和策適用度は・・
今回はサマリー出力部のみのスクリーンショットですが、結果は◎。
カーネルは4.9.0-8と古めですが、流石にDebian stretch・・きちんと押さえてきています。
2.インストール
有線ならともかく・・無線LANを最初っから使ってインストールする場合、DebianのインストールプロセスのNW設定箇所でにっちもさっちもいかなくなります。
これは無線LANドライバーが、インストールメディアに含まれないため、無線LANを認識してくれない理由から発生します。
どうすっかなー・・と悩みつつ、Debianのドキュメントを読んで、やはりこれしかないかな・・と結論づけたのは、インストール方式としてはネット経由で行う事として、そのインストールメディアにUnofficial non free firmwareを入れ込む事でした。
このため、以下のネット経由インストール用isoファイルと、unofficial non free firmwareのzipファイルが必要となります。
・ネット経由インストール用isoファイル
debian-9.6.0-amd64-netinst.iso
取得アドレス⇒http://ftp.jaist.ac.jp/debian-cd/9.6.0/amd64/iso-cd/
・ unofficial non free firmware zipファイル
firmware.zip
取得アドレス:http://cdimage.debian.org/cdimage/unofficial/non-free/firmware/stretch/current/
1)インストールメディアの作成
debian-9.6.0-amd64-netinst.isoからインストールメディアを作成します。メディアはUSBメモリを、作成ツールは、rufus-3.3を使用します。
2)firmware.zipを解凍し、解凍した全てを上記1)で作成したメディアに複写
firmware.zipを解凍すると、相当数のfirmware debファイルができますので、これら全てを1)でUSBメモリに作成したdebian 9.6ネット経由インストールメディアの/firmwareフォルダーに複写します。
これで、wifiを利用可能とするネット経由debian 9.6インストールメディアの作成は完了します。尚上記1)、2)の作業は全てWindows10環境下で行っています。
作成したインストールメディアでブートすれば、インストール時のネットワーク設定の箇所で、有線か無線LANかの選択、無線LANを選択した場合は、SSIDの選択と、選択したSSIDのパスコードの入力を行い、無線LANに接続、ネット経由インストールが可能となる・・という事になります。
debianのインストールプロセスの詳細はここでは書きませんが、ネットワーク設定箇所を除き、あまり迷う所は無いものと思います・・デスクトップ環境に関しては、インストールプロセスの中で選択できるようになっているためxfce4を選択。またrepositoryも日本国内のサーバーを選択できるようになっており、筆者はjaistに設定〜。
インストールプロセスは全体的に見て、相変わらず割にめんどい感じ・・( ^^ ;。
日本語指定でインストールすれば、メニュー等の日本語化、IM(fcitx-mozcではありません。uimです・・)の設定は全て完了します。
2.日本語化残処理
まずは、システムアップデート/アップグレードを行います(synapticあるいはコマンドで・・ただし、コマンドで行う場合、debian 9.6の初期状態では、sudoが入っていないためrootに切り替えて、apt update;apt upgrade・・)。
さすがに、デフォルトで設定されるIMは嫌なので、fcitx-mozcに切り替えます。
まずは、fcitx-mozcを依存関係も含めてインストール・・
次にim-configをターミナルから立ち上げてuimからfcitx-mozcにIMを切り替えます。
OKボタンを押す |
”はい”を押す |
fcitxにチェックを入れる |
OKボタンを押す |
logout/loginでfcitx-mozcによる日本語入力に切り替わります。
これで日本語化残処理は終了します。この時点でのデスクトップはこんな感じ・・。
3.基本設定
1)sudoの設定
debianはpre-setting項目が少ないため、注意が必要ですが、その一つに"sudo"があります。
debian 9.6の初期状態では、sudoが入っていません。このため、sudoをsynapticから導入します。
この後、自分のIDをsudoグループに追加すれば、sudoが使えるようになります。
ターミナルから・・rootに切り替えて・・
usermod -G sudo loginID
上記コマンドにより、loginIDがsudoグループに追加され、sudoが使用可能となります(loginIDには自分のログインIDを指定します)。
ただし、sudoを利用する前に、一旦logout/loginする事が必要です。
2)スクリーンショットの設定
なんというか・・・相変わらず、PrtScキーを押しても初期状態ではスクリーンショットが取れません。
このため、設定マネージャー→キーボードに入り、アプリケーションショートカットキーのタグから、PrtScキーにスクリーンショットを割り当てます。
上記でOKボタンを押せば割り当てるキーを聞いてくるのでPrtScキーを押下で割当て完了 |
3)Thunderbirdのインストール
メーラがインストールされていませんので、synapticを使って、Thunderbirdを日本語化ファイルと共にインストールします。
以上で、使う分には、ほぼほぼ困らない程度のDebian 9.6 Xfce4 日本語環境となります。
4.評価
機能性:B、軽快性:A+、インストール・日本語化の平易性:C、安定性:A
こんな所でしょうか。Xfce4環境ですが、login直後の使用メモリは400MB台とかなり軽快な部類に入ります。
また、インストールプロセスも若干煩雑であるのと、MXやLMDE3のようなpre-setting項目は少なく、自分でXfce4環境を仕上げていくファクターが強いため、設定後は手作り感満載となります(笑。
したがって、インストール・日本語化の平易性はCという評価をつけています。
壁紙変更機能には、他のDebian baseと比較して若干難があり、インタフェース(設定マネージャーの”デスクトップ”)から、自分のホームフォルダー直下の画像フォルダーの指定ができません。
一旦ristrettoを使って、画像フォルダーの画像を表示させ、これを壁紙にセットする・・という流れで壁紙変更はできるんですが。。。これ以降は、画像フォルダー配下の画像をインタフェース(設定マネージャーの”デスクトップ”)から指定可能となるという・・なんとも。。したがって機能性はBという評価にしています。
他、筆者は、基本設定で紹介した以外に以下事項の設定を行い末尾に紹介するようなデスクトップ環境に仕上げています。
1)透過処理の調整
2)conkyのインストールと設定
3)Chromeのインストール
4)peppermint ice ssb managerのインストールと日本語オフィスオンライン設定
5)アイコン等各種テーマの変更
6)パネルアイテムの追加と設定
7)fonts-noto-cjkのインストールとデフォルトフォントの設定変更(アンチエイリアス等)
8)lightdm- gtk-greeter-settingのインストールと、login画面の日時の修正
9)plankのインストール・設定等。。
仕上がった環境は◎。。けど、割にやることが多いというのは以前と変わっていません。
自分好みの環境を作る場合は◎ですが、ある程度出来上がった環境を期待している場合には、向かないdistributionとなります。
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