Bodhi Linux 6.0.0 〜最軽量Ubuntuベース!・・Mokushaデスクトップ環境を搭載するBodhiがUbuntu 20.04 LTSベースになってリニューアル!

 




Bodhi Linux・・EnlightenmentベースのMokushaをデスクトップ環境として搭載するUbuntuベース。このBodhi Linuxが、ようやくUbuntu 20.04 LTSベースとなりリニューアル登場してきました。

Mokushaは非常に美しいデスクトップ環境であり、Mokushaを搭載するBodhi 6は、多機能であるにもかかわらず、Ubuntuベースの中では最軽量・・login直後の消費メモリーはわずか300MBちょい・・・Debianベース最軽量のantiXとほぼ同等レベルとなっています。



ただし設定や操作性は他のデスクトップ環境と比較すると特異であり、若干慣れが必要なデスクトップ環境でもあります。

例えば、最も重要な基本事項としてMokushaの機能拡張は、モジュールの追加(アプリケーションメニュー中では”モジュール”と表記されます)によって行います。ここから機能をロードする事で、デスクトップに対し、時計表示、Windowタイリング、ドック機能の追加等が行えます。


以前は日本語化に必要な”Language(言語)”もここから手動でロードしないと設定パネルで使えない状況でしたが、Bodhi Linux  6では、日本語指定でインストールすれば、"Language"は自動でロードされ、基本的な日本語設定は概ね完了するようになっています。

次にデスクトップの設定は、設定パネルから行います。


この設定パネルも変わっており、Window上部に設定カテゴリが横に並び、カテゴリを選択すると、設定項目を表示、設定項目を選択すると、別Windowで各設定項目の設定用Windowが表示されるようになっています。

アプリケーションやMokusha機能拡張モジュール、Mokushaデスクトップテーマのインストール等は、webベースのBodhi AppCenterを使用します。
ここからリモートインストールするというのが標準的なインストールパターンとなります。Synapticもpre-installされてはいますが・・。なおBodhi 6もsnapに関しては事前インストール&設定されていません。筆者はflatpak派ですので、この方が◎です。

MokushaデスクトップテーマをAppCenterからインストールすれば、アイコン、壁紙を含め様々な外観を楽しむ事ができます。





という事で、今回は、Ubuntu 20.04 LTSベース最軽量・・Bodhi Linux 6.0.0を取り上げます。
尚、Bodhi 6には、アプリケーションが必要最小限搭載されているstandard release、standard releaseに対してUbuntu 20.04 LTSのhardware enablement stackを適用したHweリリース、standard releaseにビジネス用アプリケーションを搭載させたAppPack release、32bit CPU用のLegacy releaseが存在しますが、今回は、Hweリリースを取り上げます。

各インストールイメージの取得はこちらから・・

1.概要

1)ベース:Ubuntu 20.04.2 LTS+hardware enablement stack

2)デスクトップ環境:Mokusha 0.3.3

3)カーネル:5.8.0-53-generic

meltdown/spectre HW 脆弱性緩和策対応度は・・

まず問題の無いレベルとなっています。

2.インストール(GPT/uefiケース)

インストールメディアからBodhi Linuxをブートし、インストールプロセスを起動する方法でインストールを進めて行きますが、ブート時、以下のようにLanguageを日本語、keyboardをJapaneseにする必要があります。

Languageに”日本語”を選択

Keybordに"Japanese"を選択

以上処理の後、Bodhiデスクトップが立ち上がりますので、デスクトップ上のInstallアイコンをクリックしてインストールを進めて行きます。

NWアイコンがパネルに表示されないため、wifiを使ってインストールす
る場合は必ず上記WindowにてWifiを設定してインストールを進める事をおすすめします。

上記以降のインストールプロセスは、Ubuntu20.04 LTSとほぼ同じですので割愛します。

3.初期設定

日本語指定でインストールした場合、repositoryは国内サーバーにセットされますので、repositoryの最適化処理は不要です。このため、インストール→再起動→login後はターミナルを起動し、以下コマンドを投入してシステムアップデート・アップグレードを完了させます。

→sudo apt update && sudo apt upgarde

また、Windowsとのデュアルブート構成の場合は、Windows側の時刻の狂いを補正するため、以下コマンドの投入も忘れずに。。
→timedatectl set-local-rtc true

4.日本語化残処理

4.1 language supportの処理

Bodhi 6は、日本語指定でインストールすれば概ね日本語化は完了しますが、日本語化パッケージの不足がありこのインストールとfcitx-mozcのインストール及び設定が完了していません。Bodhi 6ではlanguage supportが使用できますので、これを使用して一気に完了させます。


一旦ここで、language support(言語サポート)を閉じ、再度language supportを起動すると、以下のようにInput Methodとしてfcitxがセットされます。この状態で、”システム全体に適用”ボタンを押下後、logout/loginします。


以上で不足していた日本語化パッケージのインストール及びfcitx-mozcのインストール&設定が終了し、fcitx-mozcによる日本語入力も可能となります。


Bodhi 6のAppPack releaseをインストールした場合は、Libreoffice等日本語化可能なアプリケーションの日本語化も上記処理により日本語化されます。Standard release(Hwe releaseを含む)をインストールした場合は、librefofficeやThunderbird等はインストールさませんので、Bodhi AppCenterを使用してインストールした後(英語版がインストールされます)、再度language supportを起動すれば、上記と同様、不足日本語化パッケージのインストールが促されますので、インストールボタンを押下し、libreoffice、thunderbird等の日本語化を完了させる流れとなります。



4.2 デフォルトフォントの変更

Boghi 6のデフォルトフォントでは、日本語表示がかなりいまいちとなります。このため、設定パネルを使用して、デフォルトフォントをnoto-cjk-jp系フォントに変更してしまいます。


上記Windowで、”カスタムフォントクラスを有効にする"にチェックを入れるとフォントが選択可能となります。次にフォントとして”noto sans cjk jp”、サイズは”普通”を選択後、”適用”ボタンを押下します。


以上でデフォルトフォントの変更は終了です。フォント設定は上記Windows中の詳細設定を使って、より細かい設定が可能ですが、今回は省略します。

Bodhi 6のTerminal・・Terminologyの日本語表示がおかしい場合はTerminologyの設定画面を呼び出し(Terminology上で右ボタンクリックすればTerminology設定メニューが表示されます)、fontとしてnoto sans cjk jpフォントを選択すれば収拾します。

以上でBodhi 6の通常使用には困らない環境となります。ただし、Hwe releaseの場合、pre-installアプリが少なすぎるため、Bodhi AppCenterを使ってアプリケーション追加インストールが必要です。

5.評価

軽快性:S、機能性:S、インストール〜日本語化残処理の平易性:A-、安定性:B+

となります。今回基本設定の項目はありませんが、Bodhi 6の設定は細かく行えるものの、慣れないと割に難易度は高いため、これ以上の記載は、応用設定の分類に入ると判断し、ここまででやめました。

全体的に高い評価となりましたが、もともとMokushaを搭載するBodhiはデリケートなところがあり、安定性に関して、Aランク評価をつけるには、あともうちょっとかな・・というのが正直なところです。

Window効果が適度に効き、機能性・軽快性は抜群、ただし、初めてBodhiを触る場合、操作性に若干戸惑う事となります。さらに比較的設定内容が濃く、難易度は低い・・とは言い難いため、細かいところまでカスタマイズする事を前提にBodhi 6をインストールする場合には、Bodhi 6は、Linux中上級者向けdistributionとなります。。カスタマイズ後のBodhiは文句のつけようが無い程の出来になるため、機能性を犠牲にせず最軽量のDistributionが欲しい場合には最適の1本・・・ただし細かい所まで設定を完結するにはある程度時間と根性(笑)が必要・・。



コメント

  1. 私はubuntu20.04にenlightenmentを導入しているのですが、確かに軽いです。常駐アプリはconky、synapse、variety の3つ。8GB-RAMのPCで、conkyはメモリ使用量6%と表示します(単純計算で480MB)。これも以前から愛用するopenboxでは前記3つの他にdock(tint2、plank、cairo-dock)も常駐させているため、結果としてenlightenmentのほうが少し軽くなります。0.23から0.25になって、見た目もフラットで馴染みやすくなった印象です。

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    1. enlightenmentデスクトップは機能性も高い上に、軽快っていうのが良いですよね。enlightenmentをデスクトップに採用したUbuntuフレーバーが出てこないのが不思議です。

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    2. たしかに、おっしゃるとおりです。でも、0.25になって親しみやすい顔つきになったので、今後は出てくるかもしれないですね。

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