Kubuntu 20.04.1 LTS リリース! 〜高機能・軽快 Kubuntu 20.04.1 LTSの出来は如何?


漸くUbuntu 20.04.1 LTSがリリースされましたので、Ubuntu 20.04 LTSリリースの際には行わなかった代表的なUbuntuフレーバーについて投稿を開始します。

まず1発目は、Kubuntu 20.04.1 LTS・・KDE Plasma 5をデスクトップ環境として持つUbuntuフレーバー。サポート期間は、Ubuntu本体とは異なり3年となります。

高機能の反面、かなりの重量級だったKDEデスクトップ環境ですが、KDE Plasma 5の地道な改善に伴いメモリ消費量が大幅に改善された事により、高機能な特徴はそのままに重量級ではなく軽量級デスクトップ環境に生まれ変わっています(ただし、Window効果に関しては他のデスクトップ環境よりも強めにかかりますので、非力なグラフィクス環境の場合は、Window効果をなるべくOffにした方が良いかもしれません)。

ちなみに初期設定完了後、login直後のメモリ消費量は・・

ほぼ500MBと、Ubuntuフレーバーの中で最も軽量な部類に入ります。

と・・言う事で、高機能・軽量Ubuntuフレーバー・・Kubuntu 20.04.1 LTSに関する投稿を進めていく事とします。


1.概要

1)ベース:Ubuntu 20.04.1

2)デスクトップ環境:KDE Plasma 5.18.5

3)カーネル:5.4.0-42-generic

meltdown/spectre 等HW脆弱性緩和策適用度は・・

サマリーのみのスクリーンショットですが、まず問題の無いレベルとなっています。

2.インストール(MBR/Legacy Biosケース)





尚、本体、ブートローダーのインストール先は環境依存となりますので参考になりません。

また上記は、Kubuntu 20.04.1 LTSをインストールメディアを使ってブートした際、最初に表示される以下スクリーンショットで、"Kubuntuを試す”を選択し、Kubuntu 20.04.1 LTSを立ち上げた後、インストーラーを実行する方法でインストールを実施しています。

2.初期設定

初期設定は、概ねシステムアップデート/アップグレードの処理のみ必要です。

→ターミナルから、sudo apt update && sudo apt upgrade

日本語指定でインストールすると、repositoryは国内サーバーにセットされるため、repositoryの最適化処理は必要ありません。また、日本語化に必要なJapanese language packはpre-installアプリケーションに対し十分なものがインストールされますが、一部、日本語化のためにgnomeのJapanese language packを使用するアプリケーション(追加インストールのケース)も存在するため、念のためgnomeのJapanese language packも依存関係と共に追加インストールします。

→ターミナルより以下コマンドを投入。
   sudo apt install language-pack-gnome-ja

また、日本語input methodは、日本語指定でインストールすると、fcitx-mozcが共にインストール&設定されます(日本語入力へ(から)の切り替えは、半角/全角キー押下)。

Kubuntu 20.04.1 LTSは上記処理終了後、通常使用には困らない環境となります。

他、Windowsとのデュアルブートを行っている場合は、Windows側の時刻がずれる現象を収拾するためターミナルから以下コマンドを投入する事も忘れずに。。。

sudo timedatectl set-local-rtc true

3.基本設定(オプション)

以下は全てオプション設定となります。

① ワークスペース

ワークスペースはデフォルトで1枚となっています。ワークスペースの枚数を変更するには、KDEシステム設定→ワークスペースの挙動→仮想デスクトップ から。

以下ではワークスペース計4枚、2段に変更しています。

注意)デフォルトでマウスホイールによるワークスペースの切り替えは可能ですが、キーボードを使用したワークスペースの切り替えは、ショートカットキーの定義が必要となります。

② パネル位置をデスクトップボトムからトップへ移動

パネル上でマウス右ボタンクリックし、Editパネルを選択します。

次に”スクリーンエッジ”をドラッグするとパネルを上下に移動できますので、ボトムからトップに移動します。

③ ドック

KDE PlasmaのWidgetを使うっていう手もありますが、筆者はKDEと親和性の高い軽量Latteをインストールして使用しています(インストールすれば自動起動対象としてセットされます)。

④ Widget

デスクトップあるいはパネルにWidgetを追加するには、デスクトップ上で、マウス右ボタンクリック→表示されるメニュー中の”ウィジェットの追加”を選択します。

すると、以下スクリーンショットのようにデスクトップ左端に追加できるWidget一覧が表示されます。

追加するWidget上でダブルクリックすれば→パネルに機能が追加され・・

追加するWidgetを選択し、そのままデスクトップにドラッグ&ドロップすれば→デスクトップにWidgetが追加されます。

また、追加できるWidget一覧Windowの下に"Get New Widgets"という選択項目がありますが、この箇所を押下し、"Download New Plasma Widgets"を選択すると、新たなPlasma Widgetのインストールが可能となっています。


4.評価

機能性:S、安定性:A、インストール/初期設定/日本語化残処理/基本設定の平易性:A、軽快性:A

となります。Snapに関しては、Discoverに統合化されていますが、デフォルトは、debパッケージに設定されています(出来が微妙なため、筆者はDiscover経由ではsnapを使用しませんけど・・)。

Kiubuntu 20.04.1 LTSは、全ての項目でAランク以上の評価となります。特に日本語input methodを含めた日本語化の箇所は、日本語指定でインストールさえすれば完了するため、さすがUbuntuフレーバーといった所でしょうか。

KDEの各種設定に関しては、割に難易度が高いため、初心者向きとは言えませんが、日本語指定でインストールするだけで困らない日本語環境となるため、あまり細かい設定が必要無い場合は、初心者でも使用可能です。

無論、筆者一押し、おすすめのDistributionとなります。



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