モバイル系 Thinkpad T480s のデュアルSSD化に挑む(2) ~ Windows 10 / Linux マルチブート環境を構築する!

デュアルSSD化したThinkpad T480s・・データ領域として、WWANカードスロットに装着したToshiba OCZ-RC100(NVMe M.2 2242 SSD/120GN)は容易に認識させる事は可能ですが、 マルチブートは?ッて事で、今回は、512GB NVMe SSDにWindows 10、120GB NVMe SSDにDebian 10.1 LXDE editionを設定し、マルチブート化します。
一般的にマルチブート化する場合、UEFIを使用するのか、レガシーBIOSを使用するのかでその設定方法は異なります。前者はSSD初期化の際、GPTを使う必要があり、後者は、SSD初期化の際、MBRを使用します。

UEFI+GPTの場合は、事実上、無制限に基本パーティションが作成可能(Windowsの場合は128個までに制限されます(128個が基本パーティション最大値のデフォルトです。基本パーティションの最大数はパーティションテーブルの容量に依存しますが、linuxにおいては、gdiskが128を超える基本パーティションの作成をサポートしています。)で容量が2TBを超えるDisk/SSDに対応しますが、レガシーBIOS+MBRの場合は、基本パーティションは4つまで、容量として2TBを超えるDisk/SSDには対応しません。

古めのPCではレガシーBIOSが使用されます。新しめのPCでは両方使用できるようになっていますが、デフォルトでは、多くの場合、セキュリティ機能等にも優れたUEFIが使われています。

筆者は今までレガシーBIOS主体でマルチブート環境を構築してきましたが、今回、うまくいくかどうか・・そもそもWWANカードスロットをNVMe 2242 SSDインタフェースとして使用しているため、微妙かも・・というのが正直なところでした。

今回はhow toではなく、どのような設定内容で、Windows 10に加え、WWLANカードスロットに装着したNVMe M.2 2242 SSD Toshiba OCZ-RC100にインストールしたDebian 10.1 LXDE editionを認識させられるか・・につき投稿していきます。


1.マルチブート環境

①ハードウエア:Thinkpad T480s
・memory : 16GB
・1st SSD : m.2 2280 512GB
・2ndSSD:m.2 2242 120GB(Toshiba OCZ-RC100をWWANカードスロットに装着)

②インストールするOS

・1st SSD Windows 10 Home
・2ndSSD Debian 10.1 LXDE edition

2.マルチブート方式に関する検証と結果

今回MBR+レガシーBIOS及び、GPT+UEFI双方について検証してみました。

① 1st及び2nd SSD共にMBR初期化→レガシーBIOS使用の場合(Secure Boot Off)

*1st SSD : Windows 10 home→認識+起動可能
*2nd SSD : Debian 10.1 LXDE editon→認識せず(ブートローダーは2nd SSDの先頭にインストール)→起動対象としてリストアップされません。

② 1st及び2nd SSD共にGPT初期化→UEFI使用の場合(Secure Boot On)

(Debianは、Debian 10よりSecure Bootに対応していますので、Secure BootはONにしてインストール→環境構築を行っています。ただしSecure Bootに対応していないLinuxをインストールし環境構築する場合は、これをOffにする必要があります)。

* 1st SSD :  Windows 10 home→認識+起動可能
* 2nd SSD : Debian 10.1 LXDE edition→認識+起動可能

Thinkpad T480sの場合、電源ON→F12キー押下(連打)で下記OS(デバイス)起動メニューを起動できます。ここから例えばDebianを選択すれば、Debian 10.1 LXDE editionが起動する流れとなります。ちなみにBIOS上の起動順番は、1.USB HDD、2.SAMSUNG 512GB SSDとしており、UEFI環境にてDebian 10.1 LXDEをインストールしていない状態では、起動順番項目として2nd SSD上のDebianはリストアップされません。


③ マルチブート可能となったGPT+UEFI環境下での1st及び2nd SSD パーティション

2nd SSD(m.2 2242 120GB(Toshiba OCZ-RC100)のパーティション作成等はインストールするLinuxのインストーラーの中で行うのが一般的で、この流れの中でパーティション作成等に関し記載した方がよいのですが、今回はパーティションの内容の説明にとどめますので、Windows10の”ハードディスクパーティションの作成とフォーマット”の表示内容を使います。
まず、パーティションの構造・・

ディスク0がToshiba OCZ-RC100/m.2 2242 120GB 片面実装タイプでLinuxのインストール先として今回Debian 10.1 LXDE editionをインストールしています。
この構造は、EFIシステムパーティション(ESP)を先頭に配置し(formatはfat32)、次以降にLinuxインストール先の基本パーティションを確保する感じ。EFIシステムパーティションは一つのSSDで1つのみ確保します。本投稿のケースで、2nd SSDにLinuxを複数インストールする場合でもという事です。

本当はESPの容量の見積もりが必要なんですが、筆者は大目に256MBほど確保しています(これは多すぎるんですが足りないよりはましっていう大雑把な判断ですので、見積もりを厳密に行いたい方はネットで検索してみてください)。

ディスク0もディスク1も初期化はGPT・・。
Thinkpad T480sのBiosの主な関連設定状況は。。
こんな感じです。

3.総括

2回にわたって、Thinkpad T480sのデュアルSSD化とマルチブート化について投稿してきました。MBR+レガシーBIOSでのマルチブートは不可でしたが、GPT+UEFIでは可能となり、今後はこの環境下でのLinux検証を行っていきます。

ただ・・投稿はしたものの、前回投稿でもふれたとおり、メーカー非推奨かつメーカーのサポートが打ち切られる作業内容のため、前回投稿した内容の作業を行う場合は、全て自己責任となります。このあたりはくれぐれも注意の程を。





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