このEnso OSですが、外観の感じは、elementary OSを彷彿させます。これは当然の話で、Windows managerとしてelementaryのgalaを採用しているため。ただしデスクトップ環境はPantheonではなくXfce4・・という変わり種です。
そもそもgalaはmutterをベースとしており、mutterはgnome3のWindow managerとして知られています。 galaをXfce4デスクトップに被せてきたわけですが、その出来に関しては、まずまず・・しかし完全ではないかも・・というのが昨年触ったときの感想でした。
チャレンジといしては非常に面白いものの、わざわざXfwmをgalaにする必要があるのか、そもそもこういう事をやってしまうと、Xfce4の設定機能は一部動かなくなってしまうわけで。筆者的にはPantheon + Gala、Xfce4 + Xfwm4がまずまっとうな組み合わせだと思ってますので、Xfce4+Galaのメリットが前面に出てくるか否かがこのdistributionの評価の分かれ目・・という事になります。
と・・言うことで今回はそのEnso osの最新版 Enso OS 0.3.1に関して取り上げます。。
1.概要
1)ベース:Ubuntu 18.04.2(ただし、HWEは未適用)
2)デスクトップ環境:Xfce4+gala
3)カーネル:4.15.0-15
spectre/meltdown等HW脆弱性緩和策適用度は・・
優秀な結果。。無論上記のようにMDSにも対応。。
2.インストール
3.初期設定・日本語化残処理
1)システムアップデート・アップグレード(ソフトウエアの更新)
インストール後、再起動すると”ソフトウエアの更新”Windowが表示されますので、”今すぐインストールする”ボタンを押下してシステムアップグレードを実行します。
ちなみにUbuntu repositoryは日本国内サーバーに設定されていますので変更の必要はありません。
2)キーボードレイアウトの調整
インストール時にキーボードに関しては日本語に設定したのにも関わらず、日本語キーボードレイアウトになっていません(特殊記号等の入力がうまくいきません)。ちなみに設定上では・・
ん~・・・。とりあえず、収拾方針としては、keymap、並びにx11-keymapをjpにしちゃう事に決定。。
コマンドラインから・・
sudo localectl set-keymap jp
sudo localectl set-x11-keymap jp
上記2つのコマンドを投入し日本語レイアウトを再度確認・・
以上で再起動すれば、日本語キーボードレイアウトで使用できるようになります。
3)日本語化残処理
念のためですが、”言語サポート”を起動し、不足言語サポートをインストールします(みかけ日本語化はされていますが、筆者の場合、fcitx-mozcによる日本語入力がうまくいかず・・)。
不足言語サポートをインストールする事により、日本語化における問題や残処理は概ね全て収拾されます。
筆者の場合、問題のあったfcitx-mozcによる日本語入力は可能となりました。
4.評価
機能性:B、安定性:A、軽快性:A、インストール・初期設定・日本語化の平易性:B
こんな所でしょうか。Xfce4にgalaを被せてくるアイデアは斬新です。ただし、Xfce4設定マネージャ―上のウィンドウマネージャー、ウィンドウマネージャ(詳細)は起動すらしません(当たり前ですけど・・これは)。他の設定箇所は概ね動作します。
キーマップがくるっていたのは、Ubuntu baseなので・・さすがにNGです。
pre-installアプリはもう少し足さないと使えないかなーレベル。
login直後の消費メモリーは、400MB後半~500MB程度・・優秀です。
挙動はgalaそのものですし、外観もきれいですので、乱暴ではありますが、elementaryよりも軽快なelementaryライクdistributionという表現がこのEnso OS 0.3.1の特徴を言い表している気がします。
なかなか総評を出しにくいDistributionですので、一度試してみて自分に合うようなら使う・・みたいな指針に留めておきます。
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