Netrunner 19.0.1 "Blackbird" 〜Debian testing & 最新KDEベースの綺麗なデスクトップ環境を試す!

ひっさびさのNetrunnerの投稿です。もともと、Ubuntuベースだった人気Distribution Netrunner・・それがUbuntu ベースMauiとして分離し、残ったNetrunnerはDebian testing、Manjaroベースとして再始動したという経緯となっています。

最新のKDE環境を搭載させてくる特徴は変わっておらず、UbuntuベースMauiは、Kubuntuベースではなく、より最新のKDE環境を採用すべくKDE neonベースに変更されています。

こういった意味では、Mauiではなく、KDE neonでいいじゃんという事にもなりかねないのがUbuntuベースMauiのリスクです。

一方再始動したNetrunner・・まず、ManjaroベースNetrunnerは無論rollingモデルを採用していますが、最新版は昨年8月にリリースされたものであり、そろそろmanjaro 18に対応したバージョンが出てくる時期となっています。

次に、今回投稿するNetrunner 19.01は、Debian testing "Buster" baseであり、ほぼ1年ぶりのバージョンアップとなります。Debian testing base・・とは言っても、デフォルトでは独自repositoryを使用しており、debian respositoryを直接使用していません。

ただシステム情報を見る限りは、ほぼほぼ最新のdebian testing baseとなっており、meltdown/spectre脆弱性対策に関しては、以前のバージョン18と比較して、大きな改善が見られます。

また、KDE環境のカスタマイズレベルは割に高い方であり、これは、Manjaroベース、Debian testing base双方の共通した特徴となっています。

と・・言うことで、早速、Netrunner 19.01 "Blackbird"について投稿を進めて行くこととします。


1.概要

システム情報は以下のようになっています。
1)KDE Plasma version : 5.14.3
2)KDE Apps version:18.08.0
3)カーネルバージョン:4.19.0-1

meltdown/spectre HW脆弱性緩和策適用度は・・
バージョン18の際はNGでしたが、今回は◎・・。

2.インストール
これは一般的なDebian baseと同じ流れですのでインストール画面遷移のみ以下に示します。
いつものように、本体及びブートローダーのインストール先は、easybcdを使った筆者のマルチブート環境用となります。

2.日本語化残処理

リリースされたばっかりですので、現時点では、日本語化残処理を行う前に、システムアップデート/アップグレードを行う必要はありませんが、一般的には、pre-installされているsynapticやコマンド等を使用して、アップデート/アップグレードを行ったあと、日本語化残処理を行います(コマンド→sudo apt update;sudo apt upgrade)。

Netrunner 19.01では、日本語指定でインストールすれば、pre-installされているアプリケーションのメニュー等の日本語化は完了します。日本語化処理としては以下2点のみ残っています。

1)言語設定

KDEシステム設定→アカウント詳細→言語に入りlanguageとして”日本語”を追加、適用ボタンを押します。

 2)日本語input methodの設定

日本語input methodは、インストール&設定が行われていませんので、今回は、fcitx-mozcをsynapticを用いて依存関係とともにインストールします。
以上完了後、logout/loginで、fcitx-mozcを用いた日本語入力が可能となります。
日本語化残処理に関しては以上で終了。これで"ready to use"となりますので、割に簡単に日本語化残処理は完了します。

3.基本設定

以降の設定は、デスクトップ環境KDEの設定となりますので、必要に応じて・・という事になりますが主要なポイントのみ以下に示しておきます。

1)仮想デスクトップ(ワークスペース設定)

KDEシステム設定→ワークスペースの挙動→仮想デスクトップから。。
”デスクトップ”タグでは、仮想デスクトップの枚数を指定

”切り替え”タグでは、仮想デスクトップ切替えを行うためのキーコンビネーションを定義
例えば筆者の場合、
  ”CTRL+Alt+→”:次のデスクトップへ切り替え
  ”CTRL+Alt+←”:前のデスクトップへ切り替え
  という定義を行っています。

2)KDE各種ウィジェット

KDE環境の場合、Conkyの表示等は必要なく、KDE各種ウィジェットをデスクトップに配置すれば事が足ります。


ちなみに筆者は、アナログ時計、天気予報、ゴミ箱、Quicklaunchをデスクトップに配置しています。

3)デスクトップテーマの変更

KDEシステム設定→ワークスペースの外観→デスクトップテーマから行います。
”新しいテーマを取得”ボタンを押下すれば、新規にデスクトップテーマをネットから持ってこれます。

4)Desktop Cubeの設定

仮想デスクトップの切り替えにdesktop cubeを使用したい場合は、
KDEシステム設定→ワークスペースの外観→デスクトップ効果・・に入り、"Desktop Cube"と"Desktop Cube Animation"にチェックを入れればOK。

 
 ↓

 5)ドロップダウンターミナル

F12キーで、ドロップダウンターミナル・・。これは事前設定されています。

4.評価

機能性:A、インストール・日本語化・基本設定の平易性:B+、軽快性:B-、デスクトップの美しさ:A、安定性:A

こんな所でしょうか。

KDE base distributionならば、Netrunnerとよく言われたものですが、使い勝手を含めKDE環境の中ではバランスよくまとまっています。

アプリ等の選択メニューに関しては、シンプルメニューではなくダッシュボードを採用しているのも特徴的です。

間違いなく、Debian&KDEベースの中では筆者おすすめの一本となります。

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