lubuntu 18.10(Codename:Cosmic Cuttlefish)が10月18日にリリースされましたが、lxdeからlxqtにデスクトップ環境が変わり、日本語化方法に関しては様々な情報が流れています。
方法の違いはあれど、結果的に日本語化できれば良いため、どの方法でも構いませんが、手動でjapanese-language-pack等をインストールするのではなく、できるだけ、手間なく、しかも無駄なものはインストールせず、これらを導入するためにはどうするかについて今回中心に投稿していきます。
最近のUbuntu、Ubuntuフレーバーの日本語化は、インストール時にメニュー等の日本語化に必要なjapanese-language-pack及び、日本語input methodの導入、これらの設定が完了します。 Linuxの中では日本語化に関して最も手間いらずであり、これが日本国内において人気を博している大きな理由の一つとなっています。
今回、Cosmic Cuttlefishシリーズ(18.10系)のUbuntu、各Ubuntuフレーバーに関してもこのインストール・日本語化の平易性は踏襲されていますが、唯一、lubuntu 18.10に関しては、デスクトップ環境がlxdeからlxqtに変更された影響によって、日本語指定でインストールしても完全な日本語化が完了せず、日本語input methodを含み、インストール後の後処理・設定が必要になっています。
Cosmic Cuttlefishシリーズは次期Ubuntu 20.04 LTS(次期長期サポートバージョン)を構成するための実験的性格が強い事から、Debian testingと同様な位置づけと捉えても良いでしょう。
このため、初めてlxdeからlxqtにデスクトップ環境を変えたlubuntu 18.10に関しては、あくまでも、この位置づけのeditionとして捉え、仮に、lubuntu 18.04 LTSを既に使用している場合は、無理にlubuntu 18.10に変える必要はありません。他のCosmic Cuttlefishシリーズも同じ位置づけとなっています。
また、サポート期間もLTSの5年、LTSフレーバーの3年ではなく、わずか9ヶ月になっているのもこの理由です。
という事で、今回は、lubuntu 18.10のみを対象として現時点での正しい日本語化ステップと基本設定について投稿していきます。ただし、この方法は、lubuntu 19.04、Lubuntu 19.10に適用できるとは限りません。あくまでも、lubuntu 20.04 LTSに向けての途中経過として捉えていただければと思っています。
1.インストール
インストールに関しては、Ubuntuのubiquityではなく、明らかにDebian baseやmanjaroのインストールメカニズムを使用しています。ubiquityとの大きな違いは、インストール先を自分で指定する場合のWindow、インストール前の確認画面ですが、初めてこのUIを見た場合は混乱する可能性があります。
2.初期設定と日本語化に関して
近年のUbuntu、ubuntuフレーバーは、インストール中に指定languageのlanguage packやinput methodの導入も同時に行い、インストール後ready to useの状態に持っていっています。
このためUbuntu、Ubuntuフレーバーの日本語化に関しては、ほとんど手間いらずの状態であり、世界的にUbuntu系の人気が高い大きな要因となっています。
Ubuntuフレーバーの中で唯一日本語化がインストールプロセスの中で完結せず、後処理が必要となっているlubuntu 18.10ですが、Ubuntu系をよく知っている場合は、synapticやコマンドを使用し、手動でjapanese-language-packや、japanese input methodを導入するケースがほとんどを締めます。
ただし、実は、Ubuntu、Ubuntuフレーバーに関しては、一般的にlanguage support機能を搭載しており、本機能を使用する事によって、必要かつ未導入のlanguage supportや、input methodをまとめて導入できます。
今回はこの機能を使った日本語化と初期設定に関し中心に投稿します。
1)ミラーの最適化とシステムアップデート・・パッケージマネージャーDiscover
lubuntu 18.10は、パッケージマネージャーとして、KDE環境でよく使われるDiscoverと、muonをpre-installします。
ここでは、せっかくですので、Muonではなく、Discoverを使ったミラーの最適化や、インストール直後に行うupdate/upgradeを行います。
まずDiscoveの左下隅の下から2行目のsettingを選択します。続けて出てきたWindowのUbuntu(Default)の右端にある歯車アイコンを押し、Software Sourcesを選択します。
すると見慣れたwindowが表示されます・・ので、"Download from"がMain serverになっている箇所を日本のserverか、筆者が指定しているようなjaistの日本ミラーに変更します。
これでcloseボタンを押すと、repositoryのアップデートが始まります。以降、インストール・アップデートの処理が早くなります。
上記処理が終わったら、今度はDsicoverの左下隅の"Update"ボタンを押します。ここからシステムアップデートを実行します。
2)日本語化残処理に関して
さてlxqtに変更された訳ですが、language supportに類する機能が"Locale"しかありません。
"locale"では、ロケールの変更はできるものの、インストール時に指定した言語に対し足りないlanguage-supportの導入機能がありません(他のsprakylinux等のlxqt環境でもありません)。
したがって、Discoverを使用して、”言語サポート”を導入します。
インストールされる実態は、language-selectorですが、ここで導入されるのは、language-selector-commonとlanguage-selector-gnomeです。
次に、メニューから”言語サポート”を選択・実行します。
足りない言語サポートをインストールするかどうか聞いてきますが、この段階ではインストールしてもしなくても良いです。
次に、前回のpeppermint 9でも投稿した通り、”言語のインストールと削除”を選択し、不要なlanguage supportの削除を行います。言語としては”英語”と”日本語”だけにチェックし、他の言語のチェックを外します。この後Applyボタンを押します。
言語の削除と追加が実行され、日本語に関しては、日本語IM(fcitx-mozc)やpre-installされたアプリケーションのうち、日本語化ファイルがインストールされていないもの全てがここでインストールされます。
次に言語サポートの”メニューとウィンドウの言語”の最上位が”英語”となっています。
この箇所をスクロールすると”日本語”が一番下にセットされているため、これをドラッグして先頭にもってきます。
これでアプリ等で使われる言語としてデフォルト”日本語”表示、japanese-language-packがないものは”英語”表示の設定となります。
最後に”システム全体に適用”ボタンを押して日本語化残処理は全て終了となります。
日本語化されていなかったFirefoxやlibreoffice等についても日本語化が完了し、logout/loginで、fcitx-mozcを使用した日本語入力が可能となります。
lubuntu 18.10では、メーラーとしてThunderbirdがpre-installされていません。後にThunderbird本体のみをインストールした後、上記”言語サポート”を起動すれば、Thunderbirdの日本語化に必要なlanguage-packがインストールできる・・という事になります。
3)透過処理に関して
lxqtはcomposite managerとしてデフォルトcomptonを使用します。ただし初期値として起動設定がなされていない場合があります(compton自体をpre-installの対象から外しているdistributionもいくつかあります)。
例えば筆者の場合、conkyとplankを使用していますが、なにもせず、lubuntu 18.10でこれらを立ち上げると透過処理が効きません。
この場合、メニューから、”設定”→LXQt settings→LXQtコンフィグレーションセンターを選択し、コンフィグレーションセンターの”LXQtセッションの設定”を実行します。
Comptonが実行対象に入っていないため、これにチェックし、実行ボタンを押すと・・。
Comptonが起動され、透過処理が効くようになります。尚この設定で自動起動対象として定義されます。
Comtonの設定は”特殊効果の設定”から
他いくつかの基本設定項目はありますが、それらは追って、lxqtの設定というカテゴリを設けて投稿していく予定です。
3.最後に
lxqt環境は後発であり、lxdeの後継として位置づけられています。このため歴史は浅く、日本語化の観点で、lubuntu 18.04(lxde)と比較するとlubuntu 18.10は、日本語の配置の問題や誤訳等もまだ見受けられます。また日本語化プロセスに関してもこれからという事で、lubuntu 20.04に向け、基本スペックを含め、これから2年をかけて完成させていくプロセスとなります。最初の印象として、初めてlxqtを使った割には、バグらない事もありまずまずの出来だと思いますが、人気の高いlubuntuであるため、lxqtの設定に関しては、割にドツボるユーザも出てきそうな気がしています。
さて、現在の基本仕様としては、
・カーネル:4.18系/meltdown,Spectre HW脆弱性対策度◎
・lxqtバージョン等
こんな感じになっています。
これからのlubuntuという見方をすれば◎。ただしすぐに使っていいかといえばNGでしょうか(笑。
設定が終われば安定的にしかも軽快に動いてくれますし、lxqtの機能性もトータルで考えればlxdeよりも◎なんですが。。。
筆者のお勧めカテゴリには入りませんが、今後のlubuntuを体験したい場合は良いかもしれません。
方法の違いはあれど、結果的に日本語化できれば良いため、どの方法でも構いませんが、手動でjapanese-language-pack等をインストールするのではなく、できるだけ、手間なく、しかも無駄なものはインストールせず、これらを導入するためにはどうするかについて今回中心に投稿していきます。
最近のUbuntu、Ubuntuフレーバーの日本語化は、インストール時にメニュー等の日本語化に必要なjapanese-language-pack及び、日本語input methodの導入、これらの設定が完了します。 Linuxの中では日本語化に関して最も手間いらずであり、これが日本国内において人気を博している大きな理由の一つとなっています。
今回、Cosmic Cuttlefishシリーズ(18.10系)のUbuntu、各Ubuntuフレーバーに関してもこのインストール・日本語化の平易性は踏襲されていますが、唯一、lubuntu 18.10に関しては、デスクトップ環境がlxdeからlxqtに変更された影響によって、日本語指定でインストールしても完全な日本語化が完了せず、日本語input methodを含み、インストール後の後処理・設定が必要になっています。
Cosmic Cuttlefishシリーズは次期Ubuntu 20.04 LTS(次期長期サポートバージョン)を構成するための実験的性格が強い事から、Debian testingと同様な位置づけと捉えても良いでしょう。
このため、初めてlxdeからlxqtにデスクトップ環境を変えたlubuntu 18.10に関しては、あくまでも、この位置づけのeditionとして捉え、仮に、lubuntu 18.04 LTSを既に使用している場合は、無理にlubuntu 18.10に変える必要はありません。他のCosmic Cuttlefishシリーズも同じ位置づけとなっています。
また、サポート期間もLTSの5年、LTSフレーバーの3年ではなく、わずか9ヶ月になっているのもこの理由です。
という事で、今回は、lubuntu 18.10のみを対象として現時点での正しい日本語化ステップと基本設定について投稿していきます。ただし、この方法は、lubuntu 19.04、Lubuntu 19.10に適用できるとは限りません。あくまでも、lubuntu 20.04 LTSに向けての途中経過として捉えていただければと思っています。
1.インストール
インストールに関しては、Ubuntuのubiquityではなく、明らかにDebian baseやmanjaroのインストールメカニズムを使用しています。ubiquityとの大きな違いは、インストール先を自分で指定する場合のWindow、インストール前の確認画面ですが、初めてこのUIを見た場合は混乱する可能性があります。
2.初期設定と日本語化に関して
近年のUbuntu、ubuntuフレーバーは、インストール中に指定languageのlanguage packやinput methodの導入も同時に行い、インストール後ready to useの状態に持っていっています。
このためUbuntu、Ubuntuフレーバーの日本語化に関しては、ほとんど手間いらずの状態であり、世界的にUbuntu系の人気が高い大きな要因となっています。
Ubuntuフレーバーの中で唯一日本語化がインストールプロセスの中で完結せず、後処理が必要となっているlubuntu 18.10ですが、Ubuntu系をよく知っている場合は、synapticやコマンドを使用し、手動でjapanese-language-packや、japanese input methodを導入するケースがほとんどを締めます。
ただし、実は、Ubuntu、Ubuntuフレーバーに関しては、一般的にlanguage support機能を搭載しており、本機能を使用する事によって、必要かつ未導入のlanguage supportや、input methodをまとめて導入できます。
今回はこの機能を使った日本語化と初期設定に関し中心に投稿します。
1)ミラーの最適化とシステムアップデート・・パッケージマネージャーDiscover
lubuntu 18.10は、パッケージマネージャーとして、KDE環境でよく使われるDiscoverと、muonをpre-installします。
まずDiscoveの左下隅の下から2行目のsettingを選択します。続けて出てきたWindowのUbuntu(Default)の右端にある歯車アイコンを押し、Software Sourcesを選択します。
すると見慣れたwindowが表示されます・・ので、"Download from"がMain serverになっている箇所を日本のserverか、筆者が指定しているようなjaistの日本ミラーに変更します。
↓
↓
これでcloseボタンを押すと、repositoryのアップデートが始まります。以降、インストール・アップデートの処理が早くなります。
上記処理が終わったら、今度はDsicoverの左下隅の"Update"ボタンを押します。ここからシステムアップデートを実行します。
2)日本語化残処理に関して
さてlxqtに変更された訳ですが、language supportに類する機能が"Locale"しかありません。
"locale"では、ロケールの変更はできるものの、インストール時に指定した言語に対し足りないlanguage-supportの導入機能がありません(他のsprakylinux等のlxqt環境でもありません)。
したがって、Discoverを使用して、”言語サポート”を導入します。
インストールされる実態は、language-selectorですが、ここで導入されるのは、language-selector-commonとlanguage-selector-gnomeです。
次に、メニューから”言語サポート”を選択・実行します。
足りない言語サポートをインストールするかどうか聞いてきますが、この段階ではインストールしてもしなくても良いです。
次に、前回のpeppermint 9でも投稿した通り、”言語のインストールと削除”を選択し、不要なlanguage supportの削除を行います。言語としては”英語”と”日本語”だけにチェックし、他の言語のチェックを外します。この後Applyボタンを押します。
次に言語サポートの”メニューとウィンドウの言語”の最上位が”英語”となっています。
この箇所をスクロールすると”日本語”が一番下にセットされているため、これをドラッグして先頭にもってきます。
これでアプリ等で使われる言語としてデフォルト”日本語”表示、japanese-language-packがないものは”英語”表示の設定となります。
最後に”システム全体に適用”ボタンを押して日本語化残処理は全て終了となります。
日本語化されていなかったFirefoxやlibreoffice等についても日本語化が完了し、logout/loginで、fcitx-mozcを使用した日本語入力が可能となります。
3)透過処理に関して
lxqtはcomposite managerとしてデフォルトcomptonを使用します。ただし初期値として起動設定がなされていない場合があります(compton自体をpre-installの対象から外しているdistributionもいくつかあります)。
例えば筆者の場合、conkyとplankを使用していますが、なにもせず、lubuntu 18.10でこれらを立ち上げると透過処理が効きません。
この場合、メニューから、”設定”→LXQt settings→LXQtコンフィグレーションセンターを選択し、コンフィグレーションセンターの”LXQtセッションの設定”を実行します。
Comptonが実行対象に入っていないため、これにチェックし、実行ボタンを押すと・・。
Comptonが起動され、透過処理が効くようになります。尚この設定で自動起動対象として定義されます。
Comtonの設定は”特殊効果の設定”から
他いくつかの基本設定項目はありますが、それらは追って、lxqtの設定というカテゴリを設けて投稿していく予定です。
3.最後に
lxqt環境は後発であり、lxdeの後継として位置づけられています。このため歴史は浅く、日本語化の観点で、lubuntu 18.04(lxde)と比較するとlubuntu 18.10は、日本語の配置の問題や誤訳等もまだ見受けられます。また日本語化プロセスに関してもこれからという事で、lubuntu 20.04に向け、基本スペックを含め、これから2年をかけて完成させていくプロセスとなります。最初の印象として、初めてlxqtを使った割には、バグらない事もありまずまずの出来だと思いますが、人気の高いlubuntuであるため、lxqtの設定に関しては、割にドツボるユーザも出てきそうな気がしています。
さて、現在の基本仕様としては、
・カーネル:4.18系/meltdown,Spectre HW脆弱性対策度◎
・lxqtバージョン等
こんな感じになっています。
これからのlubuntuという見方をすれば◎。ただしすぐに使っていいかといえばNGでしょうか(笑。
設定が終われば安定的にしかも軽快に動いてくれますし、lxqtの機能性もトータルで考えればlxdeよりも◎なんですが。。。
筆者のお勧めカテゴリには入りませんが、今後のlubuntuを体験したい場合は良いかもしれません。
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